はすの葉チャーチ
教会
近年の建築活動の流れの大きなひとつに「保存」「再生」という文字が、掲げられております。歴史ある日本基督教団高田教会の会堂建築は、保存か、改築かで長い間揺れ動いておりました。100年の歴史と建築物の老朽化で改築に決定されたとき、私たちは世界の中のキリスト教会堂を高田の地にどのように位置付けるかが、もっとも大きな課題でありました。
歴史と文化を象徴するかの様に、高田公園は、大きな池を擁しております。連錦と池に浮かぶはすの葉は、初めて訪れた人たちに感動を与えてやみません。
プランニングと立面、そして構造およびインテリアデザインする時に、はすの葉や実をデザインモチーフに採用する事に決定致しました。特に構造は、はすの茎からひろがる葉脈をモデルに張弦張り構造を採用致しました。又、キリスト教会の教理の中心である三位一体(父なる神、子なるキリスト、そして聖霊)を3つの塔で表現する事に致しました。
さらに木造でつくられたアプローチの塔は、雪国の雁木のアレンジでもあります。そして、前庭に用意された池に教会のシンボルである魚(ΙΧθYΣ)の彫刻を待って、今日ある福音は迫害に合った初期伝道が命がけで守られた事を象徴する事に致しました。
はすの葉をデザインした3つの塔は、三位一体の象徴
北西外観 アプローチは雪国の雁木と鐘楼のアレンジ
張弦梁は、はすの葉の葉脈を!照明器具は水に浮かぶはすの葉をデザイン
コーナーの聖壇のはすの実(接合金物)から放射状に拡がる張弦梁
エントランスホールからコーナー聖壇を望む
両壁面のフラット性を回避するために設けられた凸凹壁面
ブロック壁面にくりぬかれた十字架
アールの壁面に映る十字架は、道ゆく人達からガラス通しに映しだされる
エントランスからコーナー聖壇を望む
コーナー聖壇のスリットから洩れる光
聖壇の右側壁面
ギャラリーに設けられたオルガンコーナーから聖壇を望む