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【築縁様インタビュー】包み込む家


築縁様インタビュー

くらし・たずねて

「完成がはじまりです」
いつも、そんな気持ちでお引き渡しをしています。
家具が入り、家族が過ごし、日々を重ねる中で、その家らしい空気が生まれていく―。
家族とともに育ち、独自の色を深めた「数年後の住まい」を訪ねました。

 


 

外と内。人と人。
斜めの土間がつなぎ役に

 

【DATA】
柏崎市K様邸 / 2022年入居 / 夫婦 / 新築


K邸のテーマは「つながり」だ。
2階につながる吹き抜けのリビング、リビングとひとつながりになったダイニングキッチン。中庭に面した「土間」が、それを強め、同時に「自然に」している。
「家の中は仕切らなくていい」「用途を一つに決めずに、自由に使える空間がほしい」。当初から二人の意見は一致していた。そして「人を呼ぶのが好き」で、多い時には20人も集まることも伝えたという。


要望とライフスタイルを聞いて提案されたのが、オープンでつながる間取りだった。さらに「土間」をあえて斜めに配することで、リビングとダイニングをゆるやかに仕切りつつ、外を大きく取り込む住まいになった。
吹き抜けのリビングは、土間に沿ってダイニングキッチンや中庭とつながり、垂直では2階とつながる。来客が集まるのは圧倒的にリビングスペースだが、「天井が高いと、人がたくさん来ても、圧迫感がない」と奥さまは話す。


「高窓を開けて換気をしたい」という要望に応えて、2階ホールからキャットウォークを伸ばした。端には本棚。家族の気配を感じながら、一人にも籠れる場所だ。


リビングとキッチンの間には、オープン棚を造作。土間と呼応するよう、斜めに配したことで、人目を引く一角になったと同時に、2つの空間にワンクッションを置いている。「今日は何にする?」。来客に二人が話しかける声が聞こえるよう。


対面式のキッチンには、同じ高さのテーブルを2つ並べて。横に配してカウンターにしたり、縦に並べて会食テーブルにしたり、TPOによって使い分けているという。「朝、中庭を見ながら、ここでコーヒーを淹れると、一日が始まる感じがしていい」とご主人。


キッチンと土間の先に設けられた小上がりの和室。グループで卓を囲んだり、来客の寝室にも使える。壁で仕切りながらも、建具を開ければダイニング・キッチンと大きくつながる。


中庭の光と開放感を呼び込んだ土間のあるダイニング。視線は、天井の格子によって、自然とリビングに導かれる。こちらから見ると、斜めの配置と、ゆるやかなつながりがより印象的に。


玄関を入ると、斜めに切られた上り口。K邸には随所に「斜め」が採用され、広がりが感じられる。さらに格子の戸からは吹き抜けのリビング。コンパクトな空間に、室内の開放感が伝わってくる。


「用途を決めない」空間として設けられた2階のホール。現在はトレーニング機器を置いて。戸を開け放すと吹き抜けにつながり、離れた場所にいてもお互いの気配が感じられる。


2階ホールの一角に置かれた洗面スペース。造作のカウンターの上に、陶器の洗面ボウルを置いて。壁にあしらった和モダンなタイルが、控えめなアクセントになっている。


窓の外の小さなベンチは、「今後、近所の人たちの憩いの場になったらいいな」とのこと。LDKとつながる中庭を通しても、ご近所と会話が弾んでいる。「家を建てて、人とのつながりが増えた」とK夫妻。友人知人からの「また来ていい?」のリクエストも多くなり、ますますにぎやかになっている。空間に仕切りがないように、人との関係も自由でしなやか、そんな暮らしと住まいだ。

 

●「包み込む家」住まいの実績写真は こちら から