高田清太郎ブログ

継続とマンネリとリピーター



エッセイ

継続とマンネリとリピーター
秋山孝ポスター美術館長岡に於いて第15回美術館大学校が開催された。

*   継続は力なり!と言うが、それがマンネリ化するとあまりいただけない話になる。しかしアンコールはそれなりの評価だ!
・ マンネリがだめならやめてしまった方がいい?
・ それでも継続しているのだから良しとすべしか?
・ その境界はどこで決めるのだろうか?* ここにマンネリどころか益々感度を上げて鮮度を増している会がある。それが秋山孝ポスター美術館長岡(APM)大学校である。
・ この度で15回目の開講となるAPM美術大学校は2012年7月7日(土)七夕開催15:00からであった。90分があっという間に過ぎてしまった。サポータークラブのメンバーやご近所の皆様・そして大学生は多摩美術大学と長岡造形大学の学生達がたくさん来会してくれた。会場は熱気ムンムンであった。
・ テーマは「越後百景十選」である。もともと、秋山先生が江戸時代後期の浮世絵師・葛飾北斎の代表作に名所絵「富嶽三十六景」や歌川広重の「東海道五十三次」「近江八景」にならっていつか越後の百景を描きたいと強く思っていたところ、はたして2011年にチャンス到来である。ホクエツ経済研究副所長の河田博さんの発案・依頼であった。同所が発刊している月刊経済紙:ホクギン・マンスリー」の表紙を10回にわたって飾ることになったのである。
・  第一号はニッポニアニッポン・トキである。あまりにも鮮やかな表紙は正月に届いた。多くの読者の度肝を抜いたのである。以下2号からも越後の風景が鮮やかにデザインされていた。
②雪・北越雪譜 ③春の太田川 ④桜・悠久山 ⑤佐渡島 ⑥醤油桶 ⑦長岡花火 ⑧機那サフラン酒製造本舗土蔵 ⑨山古志の棚田 ⑩秋山孝ポスター長岡
・ 今回は丁度開館三周年記念となる。
・ 秋山孝氏からのご挨拶から:「秋山孝ポスター展4」は越後をテーマとした「越後百景十選」(10点)をメインに展示いたします。以前からぼくは、故郷の越後をモチーフとした「越後百景」を制作しようと考えていました。越後は、まだまだ計り知れない魅力とその美しさに満ちあふれています。そこには、奥深い歴史と人間性のある生活から出て来る独特の表情と、その自然による地形や人が育んできた文化があるからです。ぜひ、秋山孝の「越後百景十選」を楽しみにお出かけ下さい。
・ 開館は7月7日(土)~9月23日(土)の約2か月半である。

* アオーレ長岡にて隈研吾氏直々のご説明・ご案内会!「建築関係者向け内覧会」
・ 20120708(日)13:10~14:40の予定で始まった。
・ 私自身はアオーレ長岡に何度も足を運んだのだからマンネリになってしまっていないか?と問われれば。今回は設計の本家本元の建築家:隈研吾氏からのご案内であったことと、プロとしての建築専門家(県内外の大学の先生たちと地元の建築関係者)に対する説明会であるからいつもとは違った空気が流れていた。
・ 隈氏は自由人である。何時もの様に大建築家であると言う気負いも感じさせなく語り口にも素朴感が漂っていた。中土間「ナカドマ」のコンセプトから始まって長岡市の意図する中心市街地の活性化を見事に形化したものである。
・ 以前にも報告させて頂いた様に:平面的にも立体的にも縦横無尽に触手のように、或いはファブリックの様に空間を縫い合わせる手法は絶妙である。正に一建ではなく地域をデザインしたものである。
・ 森長岡市長からは、簡単にアオーレ長岡を建設するに当たっての中心部に市役所機能を持ってくることについての意義・テーマが語られた。
・ 中心市街地の活性化?コンパクトシティーの意義についてもわかった様で分かっていない。ひとつには商業の活性化!商業以外の役割!そして何よりも駅前の品格化を目指したものである。そして長岡市の駅前の品格が当施設の完成をもって整ったと断言された。駅前の品格:まだまだ整備道半ばであろうが、何故かこの言葉には私もカチッと合致するものを感じることができたのである。
・ 今回の内覧会を通して益々アオーレ長岡が長岡市民の豊かさの象徴に思えてきたのは私だけで無ないだろう。その分、余計に長岡人の誇りとも言える思いと親密感が増した様な気がする!
・ 是こそマンネリどころかリピーターを呼び込む力でもある。

* 母校日本大学理工学部建築学科大学院にて斎藤公男名誉教授から講演依頼を受けた。
・ 斎藤公男名誉教授からの依頼では大学院・OB会で二度程話させて頂いているから今度で3回目になる。
・ テーマは「木造を中心に住宅を設計から施工までしている会社活動の概要と巣舞づくり+間知づくり」についてである。
・ 繰り返しになりそうである。マンネリは学生たちではなく自分である。
・ 又、昨年から新潟大学大学院生を対象に非常勤講師として話す場を頂いている関係上マンネリ化していないか少々心配の矢先の依頼であった。
・ そこで今回はトリオ講師(弊社清之介室長・高山設計主任・関タカモク課長)を起用することにした。講演後の先生からの評価の結果は大変良かった。
・ 三名の中でファーストバッターは弊社室長の清之介室長から:小さな会社ではあるが巣舞づくりに於いて企画から設計・施工・資材・プレカット・現場職人まで完備した組織である。個性ある巣舞づくり・物語を作り込む集団・そして間知づくりも独特なスタイルでやっている内容についてであった。
・ 二番バッターは住宅設計部の高山設計主任から一軒の住宅設計の具体的な流れと空間デザイン・そしてそこに秘められた構造をアッピールしてくれた。
・ そして三番バッターはタカモク課長の関棟梁である。「図面に描かれたことはすべて制作可能」と言い切る職人集団の頭目である。頼もしい人財である。
・ 今回は斎藤先生の研究されている小さな木片パーツが作り上げる組立アーチの試作を確認する打合せを兼ての講演に特別出演であった。7月28日には日本建築学会の広場で組み立てられる。100年の風・リプチの月に続く感動フォリオである。
・ 最後に私の方は2分の講演感謝挨拶である。
・ 3人が90分の一講座を持つやり方も新鮮さがあって面白かった。何よりも私は学生たちの仲間に加わって最後列で聞いていた。 講演の最中ずっと緊張している私の姿を斎藤先生は決して見逃すことはなかった!と後感を頂く。

* 20120708(日)深澤先生含めて新潟工科大学教授3名(都市計画の先生・福祉介護の先生)がリプチの森とサポートセンター摂田屋の視察に来社
・ 4時間にわたっての濃密な意見交換の場になった。
・ 建築物が出来ても運営がついていかないとうまく機能しない。
・ 特に特養の個室には玄関までついているが勝手に徘徊する人はいないのか?の質問に、「今まではだれもいませんでした。との施設側の返答。四角四面のグリッドプランで閉じ込められたような施設ではなく、この施設全体が町の様な要素を持っているからです。外に出たいという欲求が生まれないからかもしれません。」
・ 今後とも検証されるべく施設である。

* 会場を変えてみるKIDS絵画コンクールは新鮮である。
・ 相乗効果も出始めている。
・ 絵画コンクールの表彰式は新潟県民会館にて!
・ その後、古町ガスホールで展示!
・ そして、リプチの森のたまご(住宅展示場)で展示中である!
・ 場所を変えただけでもマンネリ化から免れて新鮮さを維持できるから面白い。
・ 同時に展示場自体も沢山の絵が壁面に展示されると異質な空間になって生まれ変わってくれる。
・ 会期中にリプチの森のたまごだけでも100名以上の方がお見え下さった。
・ 3名の方からメール・お手紙・来訪をうけて御礼の声が届けられた。

① にいがた子育て応援団 トキっ子くらぶ Tさまよりの手紙
お世話になっております。
昨日、モデルハウスへ一家揃って絵画コンクールの絵を見に行ってまいりました。
本当に多くの素敵な家の絵が飾ってあって、とても良い企画でしたね!
娘の絵も展示してあって、それだけで喜んでいました。
1歳男子は、リビングから電車を見れて興奮しておりましたが。
主人はモデルハウスだけではなく、この「リプチの森」全体が素晴らしい!
と申しておりました。
家を建てるのも、出会いと一緒で、タイミングですね。
景品のクオカード、娘が大切に何か購入のときに使わせていただきます。
いろいろとありがとうございました!

② 最優秀賞の佐々木理帆さんのお父さんが御礼に来社!

③  松岡賞受賞の八重尾信頼君のお母さんからお手紙:信頼君本人は松岡先生に御礼手紙!

・ 繰り返される感謝の言葉の中に感動はあれどマンネリはなかった。
・ Succeed Is Success!「継続は成功なり!」

 
深沢新潟工科大学教授御一行様がリプチの森においでになられた。

 リプチの森の卵のKIDS絵画コンクール展を鑑賞
長岡造形大学生による開校太鼓!
秋山先生からニッポニアニッポン・トキ紹介
河田事務局長の基調講演
豊口協APM委員長のご挨拶
熱心に聞き入る参加者 ワルシャワポスタービエンナーレ展で金賞を取った御法川長岡造形大学准教授(秋山先生のお弟子さん)

アオーレ長岡をご紹介する森市長は笑み満面
質問に答えてくれる隈先生
日大での講演前に斎藤研究室で準備
ファーストバッターは清之介室長
二番バッターは高山設計主任
3番バッターは関課長


講義終了後は集積型張弦木質構造の打ち合わせに入る。こちらのプロジェクトもまた楽しや!