高田清太郎ブログ

視点・視座を変える!と景色が一変する!



エッセイ

すまいは巣舞
巣は形・舞は想い
想いを形に
巣舞るフォー・ユー
高田建築事務所

*  視点・視座を変える!と景色が一変する!
万病息災への旅!死ぬとき一番元気に!

*    先週、日経新聞の生活欄に心身一如:万病息災への旅!死ぬとき一番元気に!と題して佐藤務稲毛病院健康支援科部長さまのお話が載っていた。
・    とても気になるタイトルであり私の目に引っ掛かったのである。紙面上にも書かれていたのであるが、馴染みある4文字熟語では「無病息災」や「一病息災」である。
・    「万病」とはあらゆる病気を意味し、「息災」とは健康で元気な状態を意味するから言葉自体が矛盾していることになる。
・    しかし、現実には誰もが病気になる。「無病息災」や「一病息災」の方があり得ない!と断言。
・    医学には治療医学と予防医学がある。現代は予防医学に対しての欲求がとても大きい。
・    紙面には書かれていた。「予防」とは病気にならないためのものではなく、まず病気になることを受容し、病気とともにいかに生きるかをあらかじめ考えておくことなのだそうである。
・    生きている限り誰もが様々な病気を経験(旅)することになりますが、たとえ病気であっても今持っている体と心の能力を精一杯引き出し、最後まで自分らしく生きていくこと、それが健康の本義であり「万病息災」の意図するところだそうである。
・    「死ぬとき一番元気、歩いて天国に行こう」が、佐藤部長さんのモットーと結ばれていた。
・    とても考えさせられる健康に対する示唆であった。
・    視点・視座を変えると考え方が180度変わってしまう好事例だ。考えさせられる。

*    桂文珍さんの落語の中にカネおばあちゃんのお話が出て来る。
・    “痛い痛い!頭も触っただけで痛い。肩を触れば痛い。腰を触っても痛い。足も痛い。体中が痛い。あ~~もう人生お終いだ?”
・    “それだけでなく、最近は他人の体を触っても痛い。この年になって漸く人の苦しみ・痛みが分かるようになったような気がする?”
・    ・・・・・病院に出かけて診断を受けたカネおばあちゃんへのドクターからの返答は?
・    「手が骨折していますね」という先生からの落ち診断言葉であった。
・    ・・・・・またまた続く。
・    病院での老婆の集いがある!何時もの顔見知り!いつも集まってくる仲間のヨネおばあさんの顔が見えない。心配した仲間の老婆が「ヨネさんの顔が見えないがヨネさんは病気かね?もしそうだとしたら早く元気になって病院に来るといいね?」とてもシニカルである。

*    笑ってばかりいられない。何時もの思っている思考経路に落とし穴がある。
・    そのひとつがスウェーデンの介護福祉姿勢である。
・    日本では来年の4月から5%から8%への消費税憎のカウントダウンに入った。(同時に世界一高い法人税率を10%前後下げ20%代にしようとしている)
・    スウェーデンは世界一高い税金を徴収していると言う。なんだかんだで全部の税金を集めると所得の70%近くになっていると聞いた。日本の税金も高いと思っていたがその比ではない。
・    しかし、老後の介護関係の心配はない。全て国が面倒を見てくれるのである。高い税金を支払っているのだから当然と言えば当然である。
・    ここで話が終わればそれまでのことであるが、話はここからである。施設介護者側の説明は「折角、税金を確りと払ってきたのだから死ぬまで介護施設の厄介(頼らないよう)にすることが一番肝要である。元気で人生の最期まで現役でいることである」と。
・    とてもショッキングな言葉であった。何故か思考上かみ合わない歯車を思い浮かべているからである。
・    日本的に言えば税金を払い続けた「義務」を果たしたのであるからその見返りに入所できること、「権利」があると主張するのである。
・    アレっ?ちょっと待った。考えてみると「これって変だな?」と思うのは私だけではない。
・    つまり、介護者から被介護者になりたいと言う願望ではないのか?食い違いの願望である。
・    これは介護を受ける状況になりたい?極端に言えば疾病を持ちたい?病気になりたい?
・    ある時、弊社の取材にやって来た同年代のフリーライターにこのことを話すと、「すごいことを聞いた。もうちょっとで定年である。そろそろ仕事の締め時期を何時になく考えていた。そして、施設に入所するのに空き待ちで大変苦労するらしい不安が目の前を覆っていた。定年と同時にそちらのことばかり考えていたが、そうか!自分が現役で健康で働けばいいのか!目からうろこだ!元気を頂いた」と。
・    私も聞いた話を伝えただけなのにえらく感動されてしまった。
・    考え方ひとつで方向が変わる。生き方が変わる!
・    確かに生老病死のステージからは逃れられないことであることは分かっているが、年齢で病気になったり、年代で介護施設に入るスケジューリングを立てる愚かしい思考経路を断ちたいのも事実である。

*    やはり日経新聞のコラム欄:春秋に書かれていた。
・    イタリアの作曲家ヴェルディは道楽者の老騎士と町の人々の関係を軽快に調和した円熟の作品:名作「ファルスタッフ」を創作した。
・    完成は1893年、ヴェルディ80歳の頃だと。「いつも失敗してきた。だからもう一度挑戦する必要があった」と創作の動機を語ったと言う。
・    後年、その言葉を知って心打たれたのが大学生のピーター・ドラッカー博士。そして、ドラッカー博士はプロフェッショナルの条件として「いつまでも目標を持ち続ける姿勢を教えられた」と書いている。
・    経験が豊かになると、それが作品にも投影する!とドラッカー博士は80歳を目前に「新しい現実」を世に出した。
・    「新しい現実」は、国家の枠を超えた経済の総合依存関係や技術革新など世界の変化に目を注ぎソ連の崩壊も洞察した。と書かれていた。
・    続けて「年齢を重ねるごとに考えを深め、作品の完成度を高めていった様子がヴェルディと重なった!と。

*    福祉医療施設の設計に携わらせて頂いている時、決まって、いつも「老人」とは何かを一から考えさせられるのでる。
・    そして、確かに高齢者になれば肉体的には老人である。しかし、精神的、思想的には決して一方的に年老いていくばかりではないと反抗する自分がいるのである。むしろ思想的にも経験的にも豊かな人であるから「豊人」と呼ぶことにしている。
・    施設のネーミングもOO老人施設からOO豊人施設である。

・    今年の夏季休暇が終わった。弊社のカレンダーでは8月11日から15日の5日間であった。長いところでは9連休と聞いた。猛暑の夏!英気を十分養うことが出来ただろうか?

*    信じる者は走っても疲れることはなく・・・・駆け上がる鷹の様である!と語り伝え聞いている。


この花を知っていますか?シラン?(知らん?紫蘭)

介護施設:サポートセンター摂田屋のメンテナンス(介護)はわしら友愛会(高齢者の会)が面倒見るよ!この大きな面積のデッキでも塗装はなれたものよ!

こんな風に丁寧に塗れば出来上がりもばっちりでさ!

手摺部分の塗り方にもコツがあるんでさ!

サーもう少しで完了だ!

作業後の食事会が楽しみでさ!ではカンパーイ!

小山こぶし園長さんも顔を出してくださった!