椅子の世界
デザイン・インテリア
日々のこと
先日、富山県美術館に行ってきました。
富山県美術館では「エッシャー 不思議のヒミツ」という企画展が開催されていましたが、時間がなかったため、コレクション展のみ見てきました（入館料300円）。
展示室に入ると、
可愛らしい椅子が壁一面に並んでいました。
もちろん１つも同じデザインのものはなく、それぞれが素晴らしい個性を放っています。
見ているだけで楽しいですが、座ってみたいなと思うものがたくさんありあります。
みなさん、見たことがある椅子はありますでしょうか？
名作椅子に反応してしまう私は、椅子のカプセルトイを見つけるとつい回してしまいます。
たいていの場合一回500円くらいですので、回しすぎには注意が必要です。
回しすぎています。
※私は某スパイ漫画にはまっているのですが、その表紙でキャラクターが座っている椅子もいくつかあります。
どの椅子が表紙に出ているものか、ぜひ探してみてください！
せっかくですので、私のカプセルトイコレクションからいくつか、名作椅子をご紹介したいと思います！
まず左上にあるピンク色の椅子は『ラ・シェーズ』といいます。
本物はこんな感じです。座っても気持ちよさそうですが、その造形が何より魅力だなと思います。白い局面と５本の脚が浮遊感を生んでいます。
お次はハートの形をした椅子、『ハートコーンチェア』といいます。
なんといってもこの形が特徴。とてもかわいいデザインですが、脚部を見ると一点でこの立体的なハートが支えられており、実はその構造も魅力的なんだと気づかされます。
そして右奥の、いくつも重ねられている椅子。『スツール60（artek）』という椅子です。
皆さん一度はどこかで見たことがあるのではないでしょうか。
画像提供：営業スタッフI
営業スタッフIもお家に置いているスツール60！
シンプルであることを極めたようなこちらの椅子は、今から90年も前にデザインされました。曲線を描く脚部には、木材を曲げる特殊な加工がなされているそうです。
座るだけでなく、ローテーブルにしたり、何かを飾る台にしたり、様々な使い方ができるのも魅力です。
もちろんスタッキングもできます！
そして最後に、センターを陣取っているのが『パイミオチェア』。個人的にあこがれの椅子です。
今から100年近く前のフィンランドで、結核患者のための診療所用にデザインされました。
背もたれの合板は、腰のあたりと膝のあたりで脚部に固定されているので宙に浮いているような弾力性があるそうです。結核の患者さんのために、呼吸しやすく、かつ温かみのあるデザインになっています！
機能性とデザイン性、どちらも優れた名作椅子です。
椅子は、座り心地だけではなく、デザイン、構造、背景、歴史など、調べてみると非常に奥が深い世界だなと感じます。
皆さんもぜひお気に入りの椅子を探してみてはいかがでしょうか。
続いて私事ですが、先日ずっとほしかった椅子を購入しました。
天童木工の『低座イス』という商品です。
座面が低く、足を伸ばして座ったり、胡坐をかいて座ったりすることができます。
脚部は、タタミやフローリングを傷つけないようにソリのような形。
見た目も気に入っていますし、座り心地も抜群です。
テーブルと合わせるとこんな感じです！
少し話はそれるのですが、みなさん、「差尺」という寸法をご存じでしょうか。
「差尺」とは椅子の座面から、テーブルの天板までの高さを指します。各シーンにあった差尺がありますが、概ね25cm～30cmが適切な差尺とされているようです。
ローテーブルについては、0～30cmとシーンに合わせて多様さ差尺が見受けられます。
私の家では、
21cm程度、座面の沈み込みも考慮すると22cmくらいでしょうか。
飲み物を置くだけではなく、パソコンも操作できるくらいの高さになっています。
「差尺」について気になったので、自分のデスクについても測ってみました。
机の高さは70cm。座面は最も高く設定すると50cmです。
今までは、差面を一番下まで下げて40cmにしていましたが、5cm上げて45cm（差尺は25cm）にしてみました。
差尺を変えてみた感想としては、今までよりも、肩が下に落ちてリラックスした状態になったような気がします。
カフェや図書館でも、なぜか落ち着かなかったり、集中できなかったりする場所は、差尺が自分にあっていなかったんだなと思いました。
なんか集中力に欠けるな～という方、疲れやすいな～という方、自分にあった差尺を見つけると案外解決できるかもしれません！
新潟営業所 設計 古市
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