スタッフS 家を建てる Vol.5【大工工事進行中】
住まいづくり
平成から令和へ。
時代をまたいでS邸の建築工事は進行中です。
現在大工さんによる木工事が進行しております。
以前、現場監督をしていた自分ですが、至る所で高田建築事務所の家づくりが進化しているのを感じます。
目に見えない部分でも家の品質や性能を上げるため、また安全対策や近隣の方達への気配りなど、日々積み重ねてきた工夫や努力にあらためて気づくことができます。
デザインだけでなく、それぞれのスペシャリストが力を合わせて仕事の価値を高めていく、そのチームプレーが建築の魅力なんじゃないかなと感じています。
さて前回は小さな家でも間取りにおいて‘豊かさ’を加える工夫をお話ししましたが、S邸では平面の方向だけでなく立体的な縦方向にも工夫を加えています。
天井の高さは床から2400mmが標準となりますが、ここにあえて変化をつけて空間の奥行きにストーリーを加えています。
標準的な高さの玄関を越えると2100mmに天井高が抑えられた通路〜ダイニングを通ります。
ダイニングの天井高は団らんの空間に少し囲まれた安心感を作り出すのと同時に、キッチンの匂いや湿気を他の部屋に行くのを少なくする効果を狙っています。
またトンネルの様な通路は、そこを通り抜けた後の空間の個性を引き立てる狙いがあります。
そこには勾配天井で上へ大きく広がったリビングが待っています。
屋根なりに登っていくリビングの天井は最終的に2階の寝室へ繋がっています。
ここは吹き抜けにして完全に繋げる事も可能でしたが、夫婦二人だけが住むのにちょうどいい昼と夜の距離感〜繋がりすぎず離れすぎず〜を考えた高さの地窓を設計しています。
高さ400mmほどのこの開口は、2階からのやわらかい光がリビングに差し込む事も期待しています。
また冬場の1階の暖気を2階に取り入れる効果も狙っています。
夏場や就寝時はここを閉じられる建具もデザインしてみました。
これらの工夫で平面的に小さな間取りでも、表情豊かな空間をデザインすることができました。
現場はO棟梁による大工工事が佳境で、もう少しすると次は内装をはじめとする仕上げ工事が進んでいきます。
次回はその様子も報告させていただきたいと思います。
またプランや設計のこだわりについては、巢舞に楽しさとわたくしSならではの個性を加えた工夫についてご紹介させていただきます。
新潟営業所 積算 佐々木