階段から間取りを考える
住まいづくり
デザイン・インテリア
間取りを考えるなかで、階段の位置や形状はとても重要なポイントの一つです。
とくにリビング階段の場合、通路としての役割だけではなく、空間デザイン全体にまで大きく関わる存在になっています。
■階段のステップデザインは2種類
階段のステップデザインは大きく分けて「箱型階段」と「ストリップ階段」があります。
〇箱型階段
踏板と蹴込板で箱のように組まれている階段です。階段の上下を仕切れるため、階段下スペースを収納やトイレにするなど、有効活用することができます。
〇ストリップ階段
蹴込板が無く、オープン階段、スケルトン階段とも呼ばれます。階段上下の空間がつながり、空気・視線が抜けて開放感があります。空間のデザインとして効果的ですが、安全性・冷暖房・音の抜けなど対策を考える必要があります。
施工事例からいくつかご紹介したいと思います。
■箱型階段
〇両側壁の箱型階段
両側を壁に囲まれたオーソドックスな形状の箱型階段。無垢材の床と合わせて木の温もりあふれる空間に。階段下は収納量たっぷりなパントリーとしています。
〇蹴込板を白くした箱型階段
蹴込板を白くすることで明るい印象に。つま先や掃除機があたる部分なので汚れを拭き取りやすい素材にすることをおすすめします。
■ストリップ階段
〇木製ストリップ階段
踏板・側板ともに木製の階段。スチール手摺との組合せで木の温もりとスッキリ感を両立させました。
〇スチール製ストリップ階段
側板・手摺をともにブラックのスチール製。側板はストレートな形状でよりシャープな印象に。
ギザギザ形状のイナズマ階段は、踏板が見えてリズム感をあたえます。ホワイトのささらは柔らかな雰囲気に。落下防止の縦格子で吊ったような浮遊感も感じられます。
イナズマ階段のダークグレー。窓の内観色と色をそろえて引き締まった印象に。
■番外編 楽しい階段
また、型にとらわれない楽しい階段もいくつかご紹介!
〇畳の小上がり階段
1段目に畳を敷き、壁一面を本棚に。座って読書したり、子どもが遊べるスペースになっています。畳は汚れが目立たないようグレーの和紙畳を採用。
〇ディスプレイ収納階段
階段下を見せる収納に。余白の取り方を考えながら、グリーンや小物のディスプレイを楽しめるスペースになっています。
〇滑り台&引き出し収納の階段
登りは階段、降りるときは滑り台で!という子どもには楽しすぎる階段。
蹴込み部分は引出しにもなっています。5段分の中に楽しい工夫が詰まっています。
階段の位置、形状、素材など、階段から間取りを考えてみてはいかがでしょうか。
新潟営業所 設計部 I