【築縁様インタビュー】Country Side Park
2025.01.22
くらし・たずねて
「完成がはじまりです」
いつも、そんな気持ちでお引き渡しをしています。
家具が入り、家族が過ごし、日々を重ねる中で、その家らしい空気が生まれていく―。
家族とともに育ち、独自の色を深めた「数年後の住まい」を訪ねました。
趣味と暮らしをつなぐスキップフロア
【DATA】
三条市T邸/2023年入居/夫婦/新築
正面に立つと、屋根で覆われたポーチとデッキが目に入る。T家の住まいは、ポプラの木の壁と空色のドア、格子窓が相まって、明るさの中にナチュラルな雰囲気が漂う。室内に入ると、スキップフロアが動きを生むLDK。木の温もりの中、夫妻それぞれの趣味が大切に包み込まれている。
二人は見学会で「美術館の家」を訪れ、素材の持つ質感に引かれたという。「無垢の木の床や塗り壁っていいなと思って、*放題紙にも書きました」。床や天井には無垢の木、手すりは以前から憧れていたというアイアンに。さらに「大好きなキャラクターを置く部屋が欲しい」という奥さまの要望に応えて、階段下にコレクションルームが設けられた。ホワイトファーを張った勾配天井の下、中2階に書斎スペースのあるスキップフロアは、趣味と暮らしがほどよく区切られつつも両立、楽しさに満ちている。
*放題紙‥ほうだいし。家づくりにあたり、普段考えていることや想いを書いてもらうオリジナルの白い紙のこと
住まいには、夫婦それぞれの趣味の空間が備えられている。奥さまのコレクション兼ゲームルームにはキャラクターのぬいぐるみがいっぱい。「好きなものに囲まれて籠る感じがいいし、ここに入る分だけにしようという目安にもなっている」と話す。
一方「筋トレが趣味」というご主人は、キッチン奥のトレーニングルームが自分の部屋。身体の調整を伝える仕事柄「自ら実践して、根拠のある整え方を伝えたい」と時間を作ってはトレーニングに励んでいる。好きな世界に浸りつつゲームをしたり、身体を鍛えたり。二人はそれぞれの空間で、自分時間をアクティブに過ごしている。
キッチンは、「モノを出したくない」という二人に対して、扉付きの棚を造作し、カフェ風のテイストに。モルタル調のメラミンでカウンターを製作し、レンジフードはステンレスに。家電はブラックで統一した。
2階にある寝室は、一転して落ち着いた雰囲気。壁は「無垢の床やアイアンに馴染むように」と選ばれたグレージュ。ニュアンスのあるこの中間色は、1階の壁や建具にも採用され、家全体のベースカラーとなって素材を引き立てている。「どんな色にするか悩みましたが、この色にして本当に良かった」。暮らす中で、満足が高まっているポイントだという。
T邸のアクセントといえば、各所に配された格子窓だろう。室内、外観どちらも黒い格子がクラシックな雰囲気を添えている。玄関ホールとリビングの間にも小さな格子窓。トイレの小窓も格子窓。小さく主張する感じがいい。
夕暮れになると、格子窓から暖かな光が漏れ、ポーチが明るく浮かび上がる。「毎日見ていますが、この時間帯は特に輝いて見えます」。帰宅時、時には花を持って。「引っ越してから飾るようになりました。花がすごく映えるんです」。趣味を詰め込んだ心弾む住まいが、二人に新しい楽しみを一つ、増やした。
●「Country Side Park」住まいの実績写真は こちら から